建物を新築したとき
■Question
建物を新築したとき、登記をしなければならないと聞きました。
自分の建物なので登記をせずにおいといたらダメなのですか。
■Answer
◎不動産の公示制度
民法177条では、不動産に関する物権(所有権、地上権などの権利)の得喪及び変更は、
不動産登記法の定めに従って、登記しなければ、第三者に対抗できないと規定しています。
不動産は外から見て、その所有者が誰なのかははっきりわかりません。
例えば、ある家に住んでいる人の権利関係として、
その家を所有し住んでいる場合、家を賃貸している場合、無料で貸してもらっている場合等があり、
外から見て、その家の所有者が誰なのかははっきりわかりません。
はっきりわからないと不都合が生じます。
また、不動産は価格も高く、人々にとって重要な財産なので、
その権利関係を明確にする必要から、国は登記制度を設け、不動産の権利関係を公示しています。
建物を新築したときの登記手続き
◎建物表題登記
自分の住んでいる家を、わざわざ費用をかけて登記しなくても大丈夫と判断され、
登記をしなかった場合、すぐには問題は発生しませんが、
やはり将来に登記しておけばよかったなと思うことが往々にして生じます。
家を売却した場合、相続する場合、借り入れのために抵当権を設定する場合、
家の表題登記が必要になります。
◎所有権保存登記
表題登記後に所有権の保存登記を行います。
保存登記が行われた不動産は、売却した場合、所有権移転登記が可能となります。
相続や抵当権設定も同様で、あらかじめ所有権保存登記をしておかなければなりません。
不動産の権利関係を変更する場合は、登記簿に登記しておかないと、
権利の変更は、現実的にほぼ不可能です。
結局、家を未登記建物として放置しておくと、
所有権を証明する書面が散逸し、登記費用が高くつくことになります。