建物の合併
◎合併
建物の合併とは、登記簿にそれぞれ別々に登記されている建物を、
独立した効用を失って、一方の建物が他方の建物を補助する関係になったときに、
複数に建物を1個の建物として1つの登記簿にする手続きのことです。
2個の建物が並んで建っているからといって、当然に合併登記ができるわけではありません。
2個の独立した居宅は、一方が母屋、他方が離れという関係で、
他方が一方の効用を助けるという関係が認められれば、
合併できますが、同じような建物が2棟続きであるというような関係では、合併できません。
◎合併の禁止事項
合併には禁止事項が多くあります。
合併は複数の権利を1つの権利にしますので、異なる権利の登記を1つにすることはできないためです。
禁止事項をいくらか紹介します。
・所有名義が異なる場合
・持分が異なる場合
・所有権の登記のある建物と所有権の登記にない建物
・所有権の登記以外の権利に関する登記のある建物
(例外:共同担保につき、登記の目的、申請の受付年月日、受付番号
並びに登記原因及びその日付が同一の場合は合併可能)
・仮差押、処分禁止の仮処分の登記のある場合